【究極の要約】「もしあと1年で人生が終わるとしたら?」から分かる一番大事なこと
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もしあと1年で人生が終わるとしたら?

書籍「もしあと1年で人生が終わるとしたら?」で学べる一番大事なことは、一言でいうと以下の1文です。

最期によい人生だったと振り返れるように、自分に誠実で正直に生き、これからの思い出を大切にする

もしあと1年で人生が終わるとしたら?

  1. もしあと1年で人生が終わるとしたら?
    • 自分の人生に意味があったと思いますか?
    • どうしてもやりたいことはありますか?
    • 今、後悔していることはありますか?
    • これからの人生で何を大事にしたいと思いますか?
  2. 人間関係や家族について
    • ひとりで頑張りすぎていませんか?
    • 「自分らしさ」は見つかりましたか?
    • 家族、友人との時間は十分にとれていますか?
    • 孤独を抱えていませんか?
  3. 仕事や夢、目標について
    • 今までの仕事や働き方に満足していますか?
    • 努力したことにむなしさを感じていませんか?
    • 今までの人生で一番誇らしいことはなんでしょう?
    • 未来に夢を描けますか?
  4. 人生をもっと楽しむために
    • どうすれば、生きてきてよかったと思えるでしょうか?
    • つらい悩み、生き苦しさはありますか?
    • 自分を追いつめすぎていませんか?
    • 「自分は思い通りに生きられていない」と思い込んでいませんか?
    • 自分の心の声は聞こえていますか?

はじめに

25年間、人生の最終段階の医療に携わり、3500人を超える患者さんたちをお見送りしてきた著者であるホスピス医の小澤竹俊氏のベストセラーの本です。

人は「死」を前にすると必ず自分の人生を振り返るといいます。
多くの人は「いい人生だった」「自分なりに頑張った」という思いを抱えて最後を迎えますが、中には「そういえば⋯もっとこうしておけばよかった」「そういえば⋯こんなふうに生きればよかった」といった後悔の念を抱く方もいるということです。

2020年に行われた人生の満足度に関する調査では、「人生を楽しんでいない」と答えた人は約36%であり、3人に1人以上が「人生、生活に満足していない」と答えています。

「人生の意味」について考え、「自分にとって本当に大切なもの」に気づくということは非常に重要ではないかということです。

元気に生きているとき、私たちはなかなかその大切なものに気づくことができません。
ここで本書を通じて、「もしあと1年で人生が終わるとしたら」という状況を考えてみると、新しい発見があるかもしれません。

もしあと1年で人生が終わるとしたら?

後悔すること・これから大事にしたいこと

後悔すること

まず1つ言えるのは「人が後悔するのは当然である」ということです。
どんなに賢い人、判断力のある人、強い人でもまったく後悔せずに生きるのは不可能なのです。

またわかっていることは、「仕方なかったんだ」と無理矢理自分に言い聞かせても、周りの人たちからどんなに慰められても後悔は消えないということです。
「自分が後悔している」という事実を認め、受け入れていくしかないのです。

しかし、後悔をやわらげることはできます。
それは同じようなことに苦しんだり落ち込んだりしている人と、気持ちを分かち合うことです。
自分が抱えている後悔について、信頼できる誰かに話してみることもいいかもしれません。
会話を通して、新しい何かが見えてくることもあるからです。

もう一つ、できるだけ後悔を少なくするにはどうしたらいいかということです。
メリット・デメリットのある選択から決断しなければならない場合、どちらを選んだにせよ後悔がつきまとう可能性があります。それが見込まれる場合、選択する上で3つのポイントがあります。

  • 一人で決めないこと
  • 一回で決めないこと
  • 専門家の言いなりにならないこと

また、周りに相談できる相手がいなければ、「亡くなった人に相談する」という方法もあります。
「もし父だったら、こんなとき、そうするだろう」「もし父が生きていたら、私の悩みにどう答えてくれるだろう」と考えると、思いもよらなかった答えが導き出されるかもしれません。

これから大事にしたいこと

ときには「自分がどう生きればいいかわからない」という気持ちになることがあります。
自分の考え方、仕事の仕方、人間関係のあり方などについて、「このままでいいのだろうか」という疑問を抱いたものの、さまざまなしがらみがあって、なかなか変えることができなかったり、新しい道へ一歩踏み出す勇気が持てなかったりします。

ここで「もしあと1年で人生が終わるとしたら?」と自分に問いかけてみることが一つのやり方です。

あの世には、お金も地位も名誉も持っていくことはできません。
まもなく命を終えようとしているときに世間体を気にする必要もないでしょう。
そんなときに自分に幸せや安らぎを与えてくれるものは何か、人生を振り返ったときに自分はどのような感想を抱きたいかを考えてみましょう。

ポイントは真剣に考えることです。
そのことで、余計なものがそぎ落とされ、自分にとって本当に必要なもの、自分が本当に望むことが、シンプルに浮かび上がってきます。

人間関係・家族について

人間関係・家族について

もっと家族との時間を大事にすればよかった

これは、人生の最終段階に、よく耳にする言葉です。
元気なときはとにかく仕事をしてたけど、あまりにも忙しくて家族を顧みることができなかった。
特に高度成長期のころに働き盛りだった男性の患者に多い声です。

家族やパートナー、友人たちと時間を大事に、楽しく過ごしたいと思ったのであれば、是非今日からそれをしっかり意識して生活するようにしましょう。

もうひとつよく耳にする言葉に、「自分らしく生きてこられなかった」というものがあります。
「今まで、人の目ばかり気にしてきた」
「遠慮や我慢ばかりしてきた」
「いい人だと思われようとして、ずっと演技していた」
などと、自分らしく生きられなかったという後悔を口にする人がいます。

そういう人はたいてい、子供のころから、自己主張をすると親や先生に叱られたり、常に周りの子と同じであること、いいこであることを求められてきた経験があるようです。

そもそも「自分らしさ」が何かをはっきり表現できる人はあまりいません。
家族や友人の前ではリラックスして話せるときの自分が自分らしく、会社の上司や他人の前では緊張して自分らしくないと考えるでしょうか。

しかし、どちらもその人自身であり、その人らしさではないかと著者は言います。
でないと自分らしくなかったというときの自分の選択が正しくなかったようでかわいそうです。
相手に合わせて演じられるのも自分らしさと受け入れてしまったほうがよいかもしれません。

それでももう少し楽に生きたいと思うのであれば、日常の小さな選択の仕方をもう少し「自分のための時間」を意識した道を選ぶようにするとよいかもしれません。
「今、自分がどうしたいか」を意識して行動の選択をすると、自分を開放する喜びを知り、家族や友人、職場などでも自分の意思を伝えられるようになるかもしれません。

仕事や夢・目標について

仕事や夢・目標について

元気なときや物事がうまくいっているとき、私たちはどうしても「一人称の幸せ」「目に見える幸せ」「わかりやすい幸せ」にとらわれがちです。
「仕事で成功し、たくさんのお金を稼ぐこと」「人からチヤホヤされること」「おいしいものを食べて、いい家に住むこと」などを幸せと考え、それらを追い求めてしまいます。

しかし、そこで得られる幸せには限界があります。
一人称の幸せでは多くの人と分かち合うことはできませんし、何かを手に入れれば必ず「失う恐怖」と「競争」がつきまといます。

「自分の働き方は本当に正しかったのだろうか」「やりたい仕事ではないけれど、給料がもらえればいい」という状態だった場合、「今の働き方でいいのだろうか」「この仕事を続けてていいのだろうか」という疑問が浮かんだときは大きなチャンスです。

また多くの人は「あと1年で人生が終わるとしたら」という問いかけに対して、「自分がこの世に存在した意味」などを考えるようになります。
「大した仕事もしていないし、誇れるものなどない」「自分の人生に価値なんてない」と思ってしまう人がいるかもしれません。

それは人生の意味を「誰かの役に立つこと」「社会の役に立つこと」ととらえてしまいやすいからです。
しかし、すべての人はただ生きているだけでいいのです。

自然と最後には「派手なことはなかったけれど、実はたくさんの人に支えられて生きてきた」「何か特別に大きなことを成し遂げたわけではないけれど、愉快な人生だった」など考え、人生を肯定的に考えられるようになるようです。

誰の人生にも必ずドラマがあります。
出来事があまりに身近すぎるため、人はつい「つまらないこと」「当たり前のこと」と思ってしまいがちですが、よくよく思い返すと、取るに足らない人生や平凡な人生などひとつもないのです。

「誇らしいと感じたこと」「ささやかでも達成できたこと」など自分がやってきたことや、自分の人生に「価値がある」と思えることをできるだけたくさん思い出すことが大事です。

人生をもっと楽しむため

人生をもっと楽しむため

どうすれば生きていてよかったと感じられるでしょうか?
死を前にして、丁寧に自分を振り返ることで、過去の思い出に支えられたり、過去を思い出すことで生きる意味や自分自身の価値に気づく人はたくさんいたとのことです。

両親や祖父母、友人、恋人、子どもから、愛されていると感じた瞬間。
仕事や勉強、趣味などで、ささやかでも喜びを感じた瞬間。
自然の美しさに気づいたり、素敵な本を読んだりして、感動した瞬間。
心のアルバムをめくれば、誰でも必ず生き生きと輝いている瞬間の写真を見つけることができるはずです。

そして人生を楽しむために、何を望むでしょうか?
「しなければならないこと」が山積みになっている人は、その中に「しなくてもいいこと」が交ざっていないか、一度立ち止まって考えてみましょう。
本当に必要なもの、やりたいことが見えてくるはずです。

そして実は意外と今は楽しんでいるということにも気付けるでしょう。
健康なとき、人はなかなかその事実に気づくことができませんが、病気などで身体が不自由になると、「いつだって自分には、選択の自由があったのだな」と気づくものだということです。

「もう一度、歩いて近所のスーパーに生きたいなぁ」
「もう一度、寿司をお腹いっぱい食べたいなぁ」
という患者の言葉をよく耳にすると筆者はいいます。
そして、みんな「今まで、自由に好きなものを選んで生きてきたんだなぁ」と言うそうです。

そう今までの後悔を振り返ると、自分の気持ちに誠実に、正直に生きれば、人は自ずと、進むべき道へ進み、本当に自分らしくいられる場所にたどり着くことができると感じます。
そうすれば、我慢もせず、好きな選択ができます。

自分を大切に、そして最後によい人生だったと振り返れるように、これから作る思い出を大切にすることがとても大事なことだということがわかります。

まとめ

人生の最後の日がどのようにやってくるのかということも、ホスピス医であるがゆえのリアルな状況が本書では書かれています。

まず、歩ける距離が徐々に短くなり、布団で過ごす時間が長くなります。次に食事量が減って、昼間でも寝ている時間のほうが長くなっていきます。そして死が間近に迫ってくると、呼吸が浅くなって回数も減り、意識のない状態が長く続いたのちに、ひっそりと息を引き取ります。
ドラマや映画などでは、よく亡くなる人が死の間際まで意識を保ち、話をしていますが、そのようなケースはほとんどないということです。

つまりまともに話ができる時間は、思っているより早いということです。身近な人で死が迫っているという場合には、残された時間を意識したほうがよいかもしれませんね。

本書であった「自分らしさ」という点では、ディズニー映画の「インサイド・ヘッド」「インサイド・ヘッド2」が思い出されます。
劇中では、「ヨロコビやポジティブな感情だけでなく、カナシミやすべての感情が自分を作っていく」「完璧でいる必要はなく、自分の感情をありのままに受け入れることが自分らしさ」ということを考えさせてくれます。

自分らしさを貫いた今が、やはり自分らしい自分なのかもしれません。
その上で、これから自分が自分らしいと思う選択、行動をしていくことが大事なのではないでしょうか。

死ぬときに後悔する10のことはこちらの記事でまとめています。

最期によい人生だったと振り返れるように、自分に誠実で正直に生き、これからの思い出を大切にする

【内容情報】
人間関係、家族、仕事、夢、目標
私たちはどう生きればいいのか――。
20年間、人生の最終段階の医療に携わり、3500人を超える患者さんたちをお見送りしてきて、私には一つ、気づいたことがあります。それは、「死」を前にすると、人は必ず自分の人生を振り返るということ。そして、「もっとこうしておけばよかった」「こんな風に生きればよかった」といった後悔の念を抱く方が少なくないということです。日々忙しく過ごしていると、人はなかなか、自分の生き方を見つめ直したり、自分にとって本当に大切なものに気づいたりすることができません。でも、もし。もし、人生があと1年で終わりを告げるとしたら……。あなたは何をしたいと考えるでしょうか。
少しの時間でも構いません。あなたの人生をふり返ってみませんか。後悔することはないか。これからどう生きれば幸せなのか。人生を変えたいと思う、すべての人に読んでほしいホスピス医からのメッセージ。後悔なく生きるための17のこと。

【著者情報】
小澤竹俊[オザワタケトシ]
1963年東京生まれ。87年東京慈恵会医科大学医学部医学科卒業。91年山形大学大学院医学研究科医学専攻博士課程修了。救命救急センター、農村医療に従事した後、94年より横浜甦生病院ホスピス病棟に務め、病棟長となる。2006年めぐみ在宅クリニックを開院。これまでに3500人以上の患者さんを看取ってきた。医療者や介護士の人材育成のために、2015年に一般社団法人エンドオブライフ・ケア協会を設立。一人でも多くの人が、生きてきてよかったと思える最期を迎えられるよう、力を尽くしている。著書『今日が人生最後の日だと思って生きなさい』がベストセラーとなる
(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

もしあと1年で人生が終わるとしたら? 内容紹介より

もしあと1年で人生が終わるとしたら?税込1,320(2025/04/03時点)
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