死ぬ時に後悔する25のこと
書籍「死ぬ時に後悔する25のこと」で学べる一番大事なことは、一言でいうと以下の1文です。
2009年にフジテレビ系の「エチカの鏡 ココロにキクTV」でも紹介され話題になった本です。
本書目次にあるとおり、死ぬときに公開することは以下の25項目です。
死ぬ時に後悔する25のこと
- 健康を大切にしなかったこと
- たばこを止めなかったこと
- 生前の意志を示さなかったこと
- 治療の意味を見失ってしまったこと
- 自分のやりたいことをやらなかったこと
- 夢をかなえられなかったこと
- 悪事に手を染めたこと
- 感情に振り回された一生を過ごしたこと
- 他人に優しくしなかったこと
- 自分を一番と信じて疑わなかったこと
- 遺産をどうするかを決めなかったこと
- 自分の葬儀を考えなかったこと
- 故郷に帰らなかったこと
- 美味しいものを食べておかなかったこと
- 仕事ばかりで趣味に時間を割かなかったこと
- 行きたい場所に旅行しなかったこと
- 会いたい人に会っておかなかったこと
- 記憶に残る恋愛をしなかったこと
- 結婚をしなかったこと
- 子供を育てなかったこと
- 子供を結婚させなかったこと
- 自分の生きた証を残さなかったこと
- 生と死の問題を乗り越えられなかったこと
- 神仏の教えを知らなかったこと
- 愛する人にありがとうと伝えなかったこと
どれも非常に貴重な見出しなのですが、
後悔の大きいランキング順という訳でもなく、死を目前にしたことでの健康や手続きに関する内容が多いこともあり、今健康で十分に動ける人が参考になる項目を優先して、
私なりに少し整理して10項目にまとめてみました。
死ぬ時に後悔する10のこと
1.自己管理ができていればよかった
「1.健康を大切にしなかったこと」をベースに以下を含めました。
- 2.たばこをやめなかったこと
- 3.生前の意志を示さなかったこと
- 4.治療の意味を見失ってしまったこと(延命治療に専念するか、やり残したことをする時間を優先するか)
- 11.遺産をどうするかを決めなかったこと
- 12.自分の葬儀を考えなかったこと
- 13.故郷に帰らなかったこと(いざというときに体力低下などで外出ができなくなる等)
- 14.美味しいものを食べておかなかったこと(いざというときに食欲低下、味覚がなくなる等)
- 23.生と死の問題を乗り越えられなかったこと(死を不幸と感じてしまうこと)
死を目前にして真っ先に後悔することとしては、今の病状に関することが多いようです。
当然それに付随して手続きに関することや体の変化でできなくなることに対して後悔が前面に押し寄せてくるのだと思います。
健康な人は今の当たり前を十分に感謝して噛み締めて生きられると良いですね。
2.自分のやりたいことをやっていればよかった
「5.自分のやりたいことをやらなかったこと」そのまま残しました。
やりたかった事柄というよりは、どちらかというと自分らしく生きていればよかったという思いが大きいでしょうか。人のために生きることを大事にしすぎて、何かに耐えたり妥協したり、自分の人生なのに自分の人生ではないような生き方をしてしまったという後悔が大きかったようです。
人のためになることが生きがいで自分のためになっているのであれば良いと思いますが、犠牲にしていると感じるのであれば、自分らしさを大事にした方が良さそうですね。
3.夢をかなえることにもっと力を尽くせればよかった
「6.夢をかなえられなかったこと」をベースに以下を含めました。
- 19.結婚をしなかったこと
- 20.子供を育てなかったこと
- 21.子供を結婚させなかったこと(見届けられなかったこと)
男女間でも差はあるようですし、自分の力だけではどうにもならないこともあるでしょう。
その中でも自分でできることに尽力できたかと言われると、もっとできたと感じる部分があるのだと思います。
逆説的に、自分が死を目前にしたときに後悔しない道を選んで生きるという考え方も良いのかもしれません。
4.感情に振り回されなければよかった
「8.感情に振り回された一生を過ごしたこと」をベースに以下を含めました。
- 7.悪事に手を染めたこと
- 10.自分を一番と信じて疑わなかったこと
死を目前にしたときに、これまでの障壁なんて、死ぬことに比べたらなんて些細なことだったんだろうと思えてくるようです。誰かを恨んだり妬んで足を引っ張ったりというようなネガティブな面で特に小さいことだったと思えるようです。
悪事に手を染めたという人は、その時の感情が強く残り、罪の報いで病にかかったと感じることもあるそうです。
自分を信じて疑わないというのは会社経営者の方などに多いそうです。
周囲の反対や意見をまったく聞かず自分の感情一本で成功したと感じる分、自分の力ではどうすることも出来ない「死」を目の前にすると大きく戸惑ってしまうようです。
5.仕事ばかりでもっと趣味の時間を持てばよかった
「15.仕事ばかりで趣味に時間を割かなかったこと」そのまま残しました。
もっと趣味に時間を費やしておけばよかったという思いはもちろんですが、
無趣味で仕事に専念していた人が、突然を仕事を失って虚無感に襲われる人もいるそうで、そもそも趣味を持っていればよかったという思いもあるようです。
趣味は救いにもなるようですので、病室でできる趣味があると良いですね。
短歌・俳句などクリエイティブなものに限らず、映画鑑賞やスポーツ観戦なども良いでしょう。
6.行きたい場所、会いたい人の元へ行けばよかった
「16.行きたい場所に旅行しなかったこと」と「17.会いたい人に会っておかなかったこと」を合わせました。
いざという時には体力低下などで外出が制限されてしまい、行きたい場所へは行けなくなってしまいます。
また会いたい人は呼ぶこともできるでしょうが、自分の体に変化があった場合、変わってしまった姿を見せたくないという思いも出てくるようです。
普段から行きたいところへは行けるチャンス、会いたい人に会えるチャンスがあるのであれば、なるべく逃さないようにしたいですね。
7.記憶に残る恋愛ができればよかった
「18.記憶に残る恋愛をしなかったこと」をそのまま残しました。
結婚や子供を生んで育てるというのと近く感じつつ少し異なるようで、記憶に残る恋愛は、後に大きな支えになることがあるそうです。
片思いでも失恋でも、感情が大きく揺れ動いた経験というのが大きいのでしょうか。
8.自分の生きた証が残せればよかった
「22.自分の生きた証を残さなかったこと」をそのまま残しました。
女性は出産が一つになるようですが、特に独身女性や男性にとっては表現に悩むところです。
死を目前にして手をつけた場合には、家族に向けた手紙が多いそうです。
最近では自分史やエンディングノートというような記録する手段もあるようです。
著名な文学作品や美術品のように万人に受け入れられる形を目指す必要はまったくありません。
身近な大切な一人のためになることがあるのであれば生きた証になるのではないでしょうか。
9.信仰など心の支えになる教えを知っていればよかった
「24.神仏の教えを知らなかったこと」をそのまま残しました。
死を目前にした人にとって、「来世」という考え方が救いになる人も多いようです。
また死を目前にして始めて興味を持ち、新しい知識を得た、知識を深めたいと感じた人にとっては、なぜ今まで知らなかったんだという後悔はあっても、最期に出会えて良かったというポジティブな思いも生まれるかもしれませんね。
10.感謝の気持ちを十分に伝えられていればよかった
「25.愛する人にありがとうを伝えなかったこと」をベースに以下を含めました。
- 9.他人に優しくしなかったこと
他人に優しくできなかった例としては、自らの成功のために他人をいじめたり、蹴落としてきたという人がいました。その人は優しさが足りなかったと後悔するそうです。
他を蹴落としてでも勝負に勝ってきた人にとっては、死はどうにもならない敗北であることから、自分へも優しくなれなくなるようです。
逆に言うと、他人に優しくしてきた人は、死期が迫っても自分に優しくできるようです。
そして感謝を伝える行為もその一つだと思います。
日本人でかつ高齢男性に多いそうですが、
例えば妻に日頃の感謝、長年の感謝を伝えたくても伝えられないということがあるそうです。
気持ちは言動に表さなければ相手には伝わりません。
大切な人に直接感謝の意を伝えるということは、相手を満たすだけでなく、自分をも満たすことになります。
まとめ
最大の大事なことには「自分のやりたいことをやっていればよかった」と「感謝の気持ちを十分に伝えられていればよかった」から取り上げたいと思います。
自分に素直な気持ちで自分らしく行動していれば、他者に依存することなく犠牲にすることない生き方となるでしょう。一方他者がいることで満たされる、他者がいないと成り立たないという要素も後悔することの中には大いにあります。自分ひとりでは生きていないことに気付いたとき、より感謝の気持ちは湧いてくるのではないでしょうか。そんな他者への感謝も素直な気持ちとして言動に表すことで、後悔を少しでもなくせるのではないかと思います。
ほとんどの人は死を前にすると後悔するという。では、人生の最期にどのようなことに後悔するのか──? 1000人を超える末期患者と正面から向き合い、その死を見届けた緩和医療専門医が、それぞれの患者が吐露した“やり残したこと” を25に集約。それらを参考にすれば、今から悔いの少ない人生を送ることができるのでは。「生き方」のヒントを教えてくれる大ベストセラー。
死ぬときに後悔すること25 内容紹介より