【究極の要約】「図解 自律神経の話」から分かる一番大事なこと
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眠れなくなるほど面白い 図解 自律神経の話: 自律神経のギモンを専門医がすべて解説!

書籍「眠れなくなるほど面白い 図解 自律神経の話」で学べる一番大事なことは、一言でいうと以下の1文です。

謎の不調は、自律神経を知り、生活習慣・食事・運動・メンタルケアで腸と血流をよくすることで改善する

自律神経を整えるために必要なキーワード

  1. 寝起きと入眠の質を高める生活習慣
  2. 食事で整える腸内環境
  3. メンタルを保つマインドと自分軸
  4. 運動で得られる血流と充実感

ポイント

なんとなく気分が沈む、億劫に感じる、イライラして怒りっぽくなるというような心の不調や、めまいや頭痛、動悸や肩こり、腰痛、冷えやむくみなどの身体的な不調が出てくることがあります。
これらの中には、病院に行っても解決せず長引くような謎の不調があります。そのような謎の不調の原因は自律神経の乱れから起こっているかもしれません。

自律神経の乱れは「うつ病」にもつながりかねません。自律神経が何者なのかを知り、自律神経の乱れを防ぐ方法を知れば、自分で対処ができ、ストレスにも強くなることができます。
ここでは、本書から分かる自律神経の乱れについてと、以下の4つの角度から改善方法をまとめます。

  • 生活習慣
  • 食事
  • メンタル
  • 運動

自律神経の乱れについて

自律神経とは

運動神経と比較されることが多いですが、自律神経とは簡単にいえば「自分の意思では動かせない心臓や血の流れなどの動きを司る神経」のことです。
呼吸も体温調節も消化排泄も免疫もすべて意思とは無関係に24時間自動で働いており、すべて大事な役割を担っているものです。

その自律神経は交感神経副交感神経で成り立ちます。
その役割は、車のアクセルとブレーキのようなもので、交感神経が優位なときには、体は活動モードになり、副交感神経が優位なときには、体は休息モードになります
この2種類の神経があり、生き物はメリハリある活動が可能になっています。
自律神経の乱れとは、このどちらかの神経が過剰に優位になりすぎる状態です。どちらも過剰に優位になると、精神的にも肉体的にも不調が生じ、免疫力と体力の低下につながります。

逆にいえば、自律神経の乱れがなく常に健康な状態の人というのは、このON/OFFがバランスよくメリハリが効いて、程度も落ち着いていている状態の人といえます。

自律神経の乱れによる影響

自律神経は生活習慣の乱れや慢性的なストレスによって乱れます。
すると精神的にも身体的にも不調をもたらします。

精神的な不調

不安・やる気低下・不眠・イライラ・集中力低下・情緒不安定など

身体的な不調

頭痛・動悸・息切れ・めまい・肩こり・腰痛・便秘・疲労感・冷え・倦怠感・息苦しさ・手足のしびれなど

これらのような症状で受診すると、「自律神経失調症」と診断されるうことがあります。
これは正式な病名ではなく、自律神経の乱れが原因と考えられる症状を指し、症状はあっても身体に異常がみられない場合に用いられます。
検査をして特に異常がないことがわかると、不思議と安心して不調が治る患者もたくさんいます。

逆に症状からインターネットの検索をして不安を増幅させてしまい、新たな病気を自らつくってしまうケースも多くあります。大抵の場合「がん」に行き着いてしまい、あらぬ心配が一気に沸き上がってきてしまいます。
このようなインターネットやテレビの情報に惑わされて心を病んでしまうことを「サイバー心気症」と呼びます。2週間以上続くかどうかを目安に判断するとよいとのことです。

一方で「うつ病」は脳内の神経伝達物質の分泌異常によって症状が現れる心の病気で、精神エネルギーが著しく低下している状態です。
ストレスや過労、自律神経の乱れから発生することが多いといわれています。

自律神経が整うと

自律神経が整うと、血の巡りが良くなります。
すると体内に酸素と栄養が行き渡り、老廃物などのゴミの回収がスムーズになります。
したがって脳や体は健康な状態となり、全体としてパフォーマンスが高くなります。
肌がきれいになり、顔つきも良くなり、生き生きと活力のある人になることができます。

自律神経を整える方法

生活習慣

以下理想的な朝の過ごし方を列挙します。

  • いつもより30分早起きする
    • 朝のバタバタを避けて心の余裕を生みましょう
  • 起きたら布団の中でストレッチをする
    • 自律神経の睡眠モードから起きるモードへスイッチを切り替えられます
  • 太陽の光を浴びる
    • 自律神経を整える体内時計のリセットに最適です
  • コップ一杯の水を飲む(※うがいで雑菌を落としてから)
    • 腸が刺激され副交感神経が高まり、水分により血流をよくします
  • ゆっくりと朝食をとる
    • 腸が動き出すことで副交感神経の働きがスムーズになり体も温まります

また夜は、ゆっくり湯船に浸かったり、ラベンダーなどのリラックスできる香りを楽しむことがよいでしょう。
副交感神経がしっかり働く睡眠の質を高めることが重要です。
寝る前のスマホもNGです。

睡眠については書籍「スタンフォード式 最高の睡眠」で書かれている内容と同じ説明が本書でもされています。

「スタンフォード式 最高の睡眠」から分かる一番大事なこと

また、睡眠前のスマホがどれだけダメージを与えるかは、以下の書籍でも語られています。

「スマホ脳」から分かる一番大事なこと

そして、休日や帰宅後などに心がけることとして、疲れが溜まったときこそ動いたほうがよいということです。
一度ソファで休んでしまったりすると、そのままダラダラしてしまうという経験をしたことがある人も多いはずです。ダラダラは自律神経の乱れを生み、疲労をかえって抜けにくくしてしまいます。
動けるうちにやるべきことを片付けてしまうほうが得策でしょう。

食事

人は緊張したときにお腹が痛くなったり、ストレスが続くと便秘や下痢になったりします。
これは腸と心、つまり自律神経が相互に作用している証拠です。
腸がよい状態になれば自律神経は正常に働きます。逆に自律神経が正常であれば腸はよくなります。

腸には消化や排泄以外にも血液をつくりだす源の役割があります。
そんな血流にも関わる腸のためには、腸内環境を整える食事を心がけることが重要です。

それには食物繊維を摂ることです。
特に野菜、果物、キノコ類、海藻類は効果的です。

また本書では最強の食材として「みそ汁」を挙げています。
老化、血圧上昇、胃がんなどの抑制に働くことが実証されているといいます。
このような食物繊維と発酵食品の重要性については、書籍「最高の体調」でも説明されています。

「最高の体調」から分かる一番大事なこと

また、間食など小腹が空いた場合にはチョコナッツ類がおすすめです。
高カロリーで脂質や糖質が多かったり、油分の多いスナック菓子は避けましょう。

目安として、以下のような症状のときには腸内環境はよくないようです。

  • おならが臭すぎる
  • 便が硬い
  • イモ類を食べるとお腹が張る
  • お腹が減ってもお腹が鳴らない

該当する場合は食事を見直してみましょう。

メンタルケア

人はストレスや不安に晒されると交感神経ばかりが優位になってしまい、体が休まりません。
その中で特に避けて通れないのが対人関係によるストレスです。

対人関係のストレスを楽にするためには、「人は人、自分は自分」の考えを持つことです。
もちろん全く人目を気にしないということは難しいものです。
まったく「気にしない」というより「放っておく」という考え方がよいでしょう。
自分に向けられる評価や他人の目から距離を置き、関知しないようにします。
そして他人の意見でブレない自分軸を持つことも大切です。

また、対人関係でなくとも、先のことを考えすぎて不安が重なってしまうことがあります。
その場合には、いまやるべきことに集中して一つずつ片付けることです。
やるべきことをリストアップして優先順位をつけることで頭の中も整理されます。

整理するのは部屋も同じです。
散らかった部屋や汚れはストレスの原因になります。
定期的な片付けも自律神経を整える効果があります。

ストレス解消法

ストレス解消に「ため息」は悪くありません。
本来ため息は呼吸が浅くなっている状態から血流をよくさせリカバリーさせるための自浄作用です。
同じく呼吸を整えるための瞑想も有効です。

それ以外にも、音楽や笑うことも効果的です。
どちらも自律神経の安定をもたらしてくれます。

音楽は特にヒーリングミュージックである必要はなく、規則的なリズムであればロックでも効果があるということです。逆にテンポも音階も変化の激しい曲は相応しくないかもしれません。
笑いは、口角が上がることで顔の筋肉の緊張がほぐれ、血流や神経の流れを改善させます。

運動

適度な運動は、血流を促す意味で重要です。
ハードな運動は必要なく、ストレッチや散歩、ウォーキングなどの軽い運動で充分体が温まり、血流がよくなります。そして血流がよくなることで自律神経が整います。

日常の習慣を少し変えるだけでも運動の機会はつくれます。
エスカレーターやエレベーターを使わずに階段を上り下りすることや、歩くときに背筋を伸ばして正しい姿勢を保つなどでも効果があります。

これらの運動は、肩こりや頭痛、冷え性やむくみの解消、基礎代謝のアップにつながります。
そして気分を爽快にし、精神面の健康にも効果があります。

例えばデスクワークの合間に20回スクワットするだけでも違います。
生活習慣で説明した寝起きのストレッチも同様です。

決して意気込まずに、簡単なところからできる運動を心がけるとよいでしょう。


まとめ

本書は自律神経を意識したときにはまず読んでみるとよいと思います。
自律神経というキーワードで少し複雑だったり難しかったり深刻に捉えられてしまうかもしれませんが、この眠れなくなるほど面白い図解シリーズは、挿絵も充実しており非常に読みやすくまとめられています。

謎の不調で悩んでいる、通院や投薬を繰り返しているという人も、行動や考え方、環境が変わらずに改善しなかっただけで、自律神経を整えることを少ししただけで改善できる可能性もあります。

私も謎の腹痛(みぞおちの辺りのため胃痛?)に1週間くらい悩まされ、症状から色々調べ、「胃がん」のキーワードに辿り着きますます不安になり落ち込み、悪循環に陥った経験があります。
スマホのSNSやYouTube、テレビなどで自ら忙しくせず、睡眠を充分にとり、音楽や寝る前の数分のストレッチ、食事などよいと思える行動を2〜3日続けただけで改善しました。

メディアから流れるネガティブな情報を収集することはストレスとなるため不要な情報ですが、このような自分に対して改善や成長を促してくれる本からの有益な情報収集は、非常に大切だということもわかります。
まずは自律神経をよく知り、自分の心身をセルフプロデュースできるということを知りましょう。

謎の不調は、自律神経を知り、生活習慣・食事・運動・メンタルケアで腸と血流をよくすることで改善する

【内容情報】
症状の9割は“気のせい”!?スマホでカンタンに自律神経をチェック!眠りが深くなる魔法のストレッチ。体の不調を検索するのは百害あって一利なし…自律神経のギモンを専門医がすべて解説!

【著者情報】
小林 弘幸
順天堂大学医学部教授・日本体育協会公認スポーツドクター。自律神経研究の第一人者として、トップアスリートや文化人のコンディショニング、パフォーマンスの向上に関わるほか、メディアでも広く活躍。

眠れなくなるほど面白い 図解 自律神経の話 内容紹介より

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