アイデアのちから
書籍「アイデアのちから」で学べる一番大事なことは、一言でいうと以下の１文です。
6章の章
- 単純明快である
- 意外性がある
- 具体的である
- 信頼性がある
- 感情に訴える
- 物語性
ポイント
メンタリストDaiGoさんがYouTubeでおすすめしていたことでも話題になった本です。
著者のハース兄弟（チップ・ハース、ダン・ハース）は、世の中の成功するアイデアと失敗するアイデアの違いについてそれぞれ違う専門分野の観点から研究を重ねてきました。
そして世の中を動かす言葉には６つの共通点があることが分かりました。
以下が本書で紹介されているアイデアの六原則です。
単純明快である
人が一度に把握し、覚えられる情報量には限界があります。
アイデアは、情報量を減らせば減らすほど記憶に焼き付きやすくなります。
単純明快であるということは、核であるメッセージが明快で、簡潔で表されていることです。
ひとつのメッセージで言いたいことはひとつにし、誰でも分かる言葉で、誰でもイメージできる内容にすると良いでしょう。
意外性がある
人間の脳は非常に敏感にできているが、一貫したパターンがあるとすぐ順応し注意を払わなくなります。
アイデアに興味を持続させるには、予想を裏切る必要があります。
驚きという感情には、警戒心や集中力を高める効果があります。
常識から少しはずれた言葉を使って、関心をひきつけ、記憶に焼き付けやすくなることでしょう。
具体的である
記憶に焼き付きやすいアイデアとは、もともと具体的なイメージを備えています。
抽象的な表現では、人によって全く違う解釈をすることがあり、行動にも差が出てきます。
曖昧としたことは、イメージができず記憶にも残りません。
ことわざ（例えば「二兎追うもの一兎も得ず」）は
誰にでもイメージできて記憶に残る良い例です。
体験にも近いイメージをさせることで、人に思い出させるフックをつくることができます。
信頼性がある
信頼性は説得力とも言えます。
誰が言ったのか、根拠は何なのかということは非常に重要です。
人の権威や有識者の声を使うことは非常に有効です。
反権威者は権威者にも勝ることもあります。（ダイエットや喫煙者が禁煙を訴える例など）
統計を利用する方法もありますが、その数字自体よりは関係性として人の日常的な文章の中に含めることが重要だと言います。
感情に訴える
アイデアを心にかけてもらうためには、感情をかき立てることが有効です。
受け取り手がどのような未来になるのかを想像できるような訴え方にすることで、記憶に焼き付けることができることでしょう。
アイディアを心にかけてもらうための３つの戦略があります。
- 関連付けを利用する
- 自己利益に訴える
- アイデンティティに訴える
アイデアが相手が心にかけていないものであれば、既に心にかけているものとの関連性を持たせるとよいでしょう。また、相手の自己利益に訴える言葉を使い、同時に相手の自分らしさや理想像にも訴えられるとよいでしょう。
物語性
物語性があるとアイデアを実際に行動に移してもらいやすくなります。
物語には、シミュレーション（いかに行動すべきかという知識）と元気づけ（行動する意欲）の２段階の効果があると言います。
実行したことで起こるメリットや実行の仕方などを語ることで、相手は疑似体験をすることができ、物語に沿った行動をしやすくなります。また、自らも実際に体験してみたいという欲求をかき立てられるようになるのです。
まとめ
世の中を動かす言葉には作り方があるということが分かります。
人の記憶に焼き付く言葉の６つの共通点を活用すれば、人の行動に影響を与える言葉を狙って作ることができます。
出てきたアイデアに対して、一度この６つの共通点に当てはめて見直してみるとよいかもしれません。
全米で150万部を超える支持を得た本書は、マルコム・グラッドウェル著『ティッピング・ポイント』に触発されて書かれた。『ティッピング・ポイント』では、流行や社会現象を起こすものには、
アイデアのちから 内容紹介より
（1）少数の目利きに浸透する
（2）記憶に粘る
（3）背景が味方する
──の3つの法則があることを明らかにした。
本書はこの中の（2）「記憶に粘る」を掘り下げ、一度聞いたら決して忘れないメッセージについて、以下の6つの法則を明らかにした。
（1）単純明快
（2）意外性がある
（3）具体的
（4）信頼性がある
（5）感情に訴える
（6）物語性がある。
