【究極の要約】「EQ こころの知能指数」から分かる一番大事なこと
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EQ こころの知能指数

書籍「EQ こころの知能指数」で学べる一番大事なことは、一言でいうと以下の1文です。

自分の感情を認識でき、人の気持ちを思い共感できるようなEQの高い人ほど、成功や幸福を手に入れやすい

心の知能指数 EQの5つの定義

  • 情動の自己認識
  • 感情を制御する
  • 自分を動機づける
  • 他人の感情を認識する
  • 人間関係をうまく処理する

ポイント

EQとは

EQとは「心の知能指数」を指します。

よく知られるIQは「Intelligence Quotient」の略で、日本では単に「知能指数」と訳されます。
ちなみにIQは、就学時の健康診断や障害者認定などに用いられるもので、IQテストといっても人間すべての知能を測れるほど万能なテストというわけではありません。

これに対しEQは「Emotional intelligence Quotient」の略で「心の知能指数」と呼ばれます。
EQが高ければ高いほど自分の感情をしっかりとコントロールでき、相手の気持ちを思いやれる心の力があるということです。

EQの概念は、1989年のアメリカで誕生し、ビジネスの成功や幸福度はIQだけでは決まらないというIQへの批判的な背景があります。
そして実際に本書では、社会に出てからはIQよりもEQのほうが重要だといっており、自分の感情のコントロール方法とその重要性について知ることができます。

以下では本書で分かる特に重要な部分について解説したいと思います。

基本的な考え方

人生で成功したり、幸福感を感じるには、EQが8割、IQが2割影響するといいます。
それほど重要なEQについて、まともに教育を受けた人は少ないことでしょう。
学校教育を振り返ってみると、教科とされているものはほとんどIQに関わるもので、EQに関わるような「怒りや不安など自分の感情の取り扱い方」や「相手への共感の仕方」などは習いません。

そのEQについて、ハーバード大学の卒業生を対象に10年間調査した結果があります。
その調査結果によると、大学の成績がよい人が必ず成功したり幸福だとは限らないということです。
IQが高いからといって、収入や業績、地位などビジネスで成功しているとは言えないそうです。
また、友人や家族との人間関係や恋愛面で幸せだとも限らないそうです。
逆にEQが高い人は、幸福度も高いし健康状態もよいといいます。

そんなEQの基本は、情動を認識してコントロールすることです。

自分自身の感情を知る情動の自己認識、すなわち自分の中にある感情を認識する能力は、EQの一番大切な基本だ。

本文より抜粋

人は意外にも、自分の本当の気持ちを、自分でわかっていない場合が多いそうです。
そこで情動の自己認識が求められます。どのような感情の状態なのかを自分自身で認識することが一番大切な基準となります。これはメタ認知、観察する自己などとも呼ばれます。

EQの5つの定義

上記の基本を含め、EQの5つの定義というものがあります。

  • 情動の自己認識
  • 感情を制御する
  • 自分を動機づける
  • 他人の感情を認識する
  • 人間関係をうまく処理する
情動の自己認識

あらためて情動の自己認識として、自分自身の感情を認識する力が問われます。

例えば何かに腹を立てているときに、自分では怒っているという自覚がない場合があります。周りの人から怒っていると指摘されても「怒っていない」と否定しますが、あとから振り返ってみると怒っていたと気付くことができます。
自分の情動は意外と自分ではなかなか自覚できないものだということです。

そのように怒っているときに、怒っていることを認識するだけで、自分自身を客観視でき、冷静さを取り戻すことができます。そして自分の気持ちを理解すると、次は自分の感情をコントロールできるようになるのです。

感情を制御する

感情を制御するには、感情の発端を問い直すことが有効です。
そしてその感情が発生してから、自己認識するのが早ければ早いほど、感情の増幅を抑えるのに効果的です。
これができると、自分を動機づけるためのモチベーション管理もしやすくなります。

自分を動機づける

この動機づけには、「現実的な楽観主義を持つ」ということが重要です。
例えば、「自分は目標を達成できる」とチャレンジするのはよいですが、「自分は目標を簡単に達成できる」と根拠のない理由や自信は、現実的とは言えません。多少の困難はあるかもしれないが、目標は必ず達成できるという現実性を認めた上で、結果に楽観的であるとよいでしょう。

他人の感情を認識する

ここまでは自分にフォーカスを当てた考え方でしたが、ここからは相手にフォーカスを当てた考え方になります。
ここからは、前半の自分に向けた考え方をできることが前提です。自分の感情を認識できなければ、相手の感情を認識することはできないからです。
その上で、相手の感情を認識するために大事なことは、よく聞くということです。よく聞いて、相手の情報を得て、相手を知ることです。
相手が話した内容を感情も取り入れながら要約するという「鏡映法」も有効です。

人間関係をうまく処理する

前述までを踏まえて、人間関係をうまく処理するためには、適切な場面で適切な感情をうまく出すことです。
時と場合に合わせて、感情を最小限に抑えたり、逆に大げさに感情を表して訴えることができると、人間関係を円滑に営むことができます。また、ある感情を別の感情で代用するというような方法も有効です。

しかし感情をコントロールできたとしても、自分の感情を犠牲にしないように注意が必要です。やはり自分の本心を相手に伝えられることが一番ストレスフリーな状態です。
自分の感情を犠牲にしない程度の適度さを保てるように意識してコミュニケーションをしましょう。

まとめ

EQの根底にあるのは、自分の感情を知り、同じように相手の感情を知るということです。
自分の感情を認識し、コントロールできるようになった先には、相手の気持ちを思いやれる「共感」が必要になります。

ちなみに共感とは、相手と同じ気持ちになるということではありません。
相手はそういう気持ちなんだと理解するということです。

立場が違うので、同じ感情になることはあり得ません。
しかし、相手の立場だったらこう感じるだろうとか、こう考えるとか、相手の状況を認識する必要があります。

相手の過去の言動や、表情、今置かれている状況や取り巻く環境などを踏まえた上で、本当に相手の立場を理解することができれば、EQがより高いと言えることでしょう。

自分の感情を認識でき、人の気持ちを思い共感できるようなEQの高い人ほど、成功や幸福を手に入れやすい

【内容情報】
社会で成功するためには、IQでなく、EQだ! 自制、熱意、忍耐、意欲などを含めた心の知能指数(EQ)の差が、人間の能力の差となる、と唱える著者の画期的な論を紹介。

【著者情報】
ダニエル・ゴールマン
カリフォルニア州ストックトン生まれ。1974年、ハーバード大学大学院にて心理学の博士号を取得する。その後リサーチ・フェローとしてインドとスリランカにおもむき、アジア文化における精神鍛錬のテクニックについて研究。ハーバード大学で教鞭をとった後、「サイコロジー・トゥデー」誌のシニア・エディターを9年間務める。1984年からは、「ニューヨーク・タイムズ」紙でおもに行動心理学について執筆してきた。ジャーナリストとして、数々の賞を受賞。本書は、1995年秋から長期間にわたって全米ベストセラーとなり、60万部を超えている。

EQ こころの知能指数 内容紹介より

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