【究極の要約】「生き方」から分かる一番大事なこと
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生き方 - 人間として一番大切なこと

書籍「生き方」で学べる一番大事なことは、一言でいうと以下の1文です。

因果応報の法則に従い、善き行いと利他的な考えで、自分を高め続けることが良い未来を迎える生き方である。

人間として一番大切なことがわかる5つの章

  1. 思いを実現させる
  2. 原理原則から考える
  3. 心を磨き、高める
  4. 利他の心で生きる
  5. 宇宙の流れと調和する

ポイント

著者の稲盛さんは、冒頭でこのように入ります。
「豊かなはずなのに心は満たされず、衣食足りているはずなのに礼節に乏しく、自由なはずなのにどこか閉塞感がある。やる気さえあれば、どんなものでも手に入り何でもできるのに、無気力で悲観的になる」
「なぜなのでしょうか。それは、多くの人が生きる意味や価値を見いだせず、人生の指針を見失ってしまっているからではないでしょうか」

不自由なことはないのだけれど、何となく満たされない、充実しない、充足感が得られないということはありませんか。最低限生活には困らないんだけど、ただ何となく生きている。生きている実感がないと理由がはっきりしない悩みを持っていませんか。

本書では、タイトルどおり「生き方」に対して真剣に向き合い、考え方を大きく変えられるほどの教えが詰められています。

「考え方」を変えれば人生は180度変わる

幸福を得る方法を、下の方程式で表現しています。

人生・仕事の結果 = 考え方 × 熱意 × 能力

人生や仕事の成果は、考え方、熱意、能力の掛け算によって得られるものであり、けっして足し算ではないということです。
つまり、どんなに知識や才能があって、情熱や努力する熱量があっても、考え方がマイナスであれば、結果もマイナスになってしまうということです。
このことから考え方がいかに重要かということが分かります。

思いを実現させる

求めたものだけが手に入るという人生の法則

考え方のひとつに、「求めたものだけが手に入る」という人生の法則があります。
欲しい物が何か分かっていなければ得られないし、なりたい自分が分かっていなければなれないということです。
つまり、そもそもイメージできないものを得ることはできないということです。今の時点でプロのスポーツ選手になりたいと思って必ずなれるわけではありません。ですが、少なくとも今プロで活躍しているスポーツ選手は、全員が例外なくそのスポーツで活躍することを思って始めて、イメージし続けてることでしょう。
まず思うことが肝心です。

その上で、寝ても覚めても強烈に思いつづけることが大切だと言います。
願望を成就につなげるためには、並みに思ったのではダメで、「すさまじく思う」ことが大切です。
そして現実になる姿が白黒ではなくカラーで隅々までくっきりイメージできてこそ実現できるということです。前向きに努力を重ねる。もっといい方法はないかと毎日を創意工夫する心があれば、実現はより近くなることでしょう。

細心の計画と準備なくして成功はありえない

前例のないことに挑戦するときには、周囲の反対や反発は避けられません。
相談相手ひとつ取っても、できない理由を集める悲観的な壁に諦めさせられることもあります。
その場合に備え、楽観論者を集めておくと良いと言います。
アイデアを楽観的に膨らませ、リスクを想定する場合には、悲観的意見を元にプランを練るようにバランスを取ると良いでしょう。
すなわち、

楽観的に構想→悲観的に計画→楽観的に実行

と楽観的と悲観的を味方につけて考えると良いでしょう。

原理原則から考える

人生も経営も原理原則はシンプルがいい

私たちは、物事を複雑に考えすぎてしまう傾向があるものです。
しかし、物事の本質は実に単純なものです。
原理原則はシンプルなものです。
「人間として何が正しいのか」というきわめてシンプルなポイントに判断基準をおき、それに従って、正しいことを正しいままに貫いていこうというものです。

  • 嘘をつかない
  • 正直である
  • 欲張らない
  • 人に迷惑をかけない
  • 人には親切にする

このような子供の頃に教わった守るべき当然のルール・「当たり前」に従っていくと良いでしょう。

心を磨き、高める

心を磨くために必要な「6つの精進」

人生とは、人格を高めるためのプロセスであると言えます。
その心を高め、磨く指針として以下の6つの精進が大切だと説いています。

  1. 誰にも負けない努力をする
  2. 謙虚にして驕らず(おごらず)
  3. 反省ある日々を送る
  4. 生きていることに感謝する
  5. 善行、利他行を積む
  6. 感性的な悩みをしない

これらはビジネスの中でリーダーに求められる要素でもありますが、人生の価値を上げるために誰にでも大切なことです。

人を惑わせる「三毒」をいかに断ち切るか

人は欲望を満たしてくれる快楽に弱い生き物です。
しかし、私たちはこの快楽にとらわれて日々を送っているような生き物です。

  • 怒り
  • 欲望
  • 愚痴(妬み、そねみ、恨み)

上記3つは特に、108つある煩悩のうちでも、ことに人間を苦しめる元凶でもあり、逃れようとしても逃れられない「毒素」だと言えるそうです。
これらの力は、人を動かすエネルギーになることもあるが、同時に人を苦しめる猛毒でもあることは忘れてはなりません。
これらに判断を狂わせる可能性があるのであれば、常に自問することを意識して過ごすと良いでしょう。

利他の心で生きる

世のため人のためにつくす

これは何も、自分を犠牲にして大それたことをしなさいということではありません。
善の気持ちを持って、周囲を思いやる心がけが重要です。

利他の考えはビジネスの原点でもあります。
世のため人のためにという利他の精神、私益よりも公益を図る心が初期の資本主義の倫理規範となっていたのです。事業はビジネスを通して提供するものに関わることはもちろんですが、社員とその家族を潤すことも考えます。社員を雇用しているだけで人のためになっているのです。そして、最終目標には社会の発展のために活かす考えが不可欠ということです。
個人でも同じです。家庭のために働くことは、無意識にも利他行が含まれます。
但し、自分の家族さえ良ければ良いという考えは、利他的な考えからから一気に利己的な考えへ変わります。

儲けようという考えは悪ではありません。
しかし、「利を求むるに道あり」という言葉があります。
利潤追求はけっして罪悪ではないが、その方法は人の道に沿ったものでなくてはならないという意味です。
前述の原理原則のとおり、人間として正しい行いで利益を求めることが大切です。

人類が目覚めたとき「利他」の文明が花開く

必要以上に求めないという自然の節度を取り戻すことが重要だと言います。
動物が、空腹のときにしか狩りをしないのは、その節度を自然に知っているからです。
すなわち「足るを知る」ということです。
いまもっているもので足りる心がなかったら、さらにほしいと思っているものを手に入れたところで、けっして満足することはできないはずです。

もっと楽をしたい、もっとおいしいものを食べたい、もっと儲けたいという人間の欲望は、文明を築く動機になりましたが、新しい時代においては、もっと相手をよくしてあげたい、もっと他人を幸せにしてあげたいという思いやりや愛をベースにした利他の文明が花開くかもしれません。
そのためには、個人の人格の成長が必要です。
私欲はほどほどに、少し不足くらいのところで満ち足りて、残りは他と共有するやさしい気持ち。あるいは他に与え、他を満たす思いやりの心があってこそ、成長から成熟へ、競争から共生へと調和の道を歩き出すことができるでしょう。

宇宙の流れと調和する

人生をつかさどる見えざる大きな二つの力

人生には、それを大本で統御している「見えざる手」があると言います。

ひとつは「運命」です。
自分の意志や思惑の届かない大きな力に支配されている部分があると言います。
人は運命の前ではまったく無力だと言えますが、もう一つの見えない力はコントロールできるものです。
そのもう一つは「因果応報の法則」です。
行動の善悪によって、良い結果も悪い結果も巡ってくるという単純明快な掟です。原因と結果の法則とも言えるでしょう。

この2つが宇宙の流れであり、運命を縦糸、因果応報の法則を横糸として人生の布は織られているということです。そして運命より因果応報の法則の方がわずかに上回っていると言います。つまり、自分のコントロールできる部分の方が強いということです。これらと調和しつつ、因果応報の法則を使うことで未来は変えられるということです。

まとめ

因果応報の法則を知った上で、本書をはじめから振り返ると、「心が呼ばないものは近づいてこない」というのは、結果を作るためのそもそもの原因を考え出さなければならないことが分かります。
そして、心を磨き、高めることが大切だと強調されていたことも、高められた善き心が、良き人生をもたらす要因となるからということが分かります。その心は、「人間として何が正しいのか」というシンプルな判断基準で、善い行いと利他的な考え方ができることが成長のひとつでしょう。

筆者は途中で個人的な考え方を述べています。
「生まれたときより死ぬときの魂のほうが少しは進歩した、少しは心が磨かれたという状態にすることが生きる目的だと考えます。終わりの価値を高めようと努める過程そのものに人間の尊さがあり、生の本質があるのだと考えています。」

そして最後にも、以下のような表現をして締めくくりに入っています。
「生まれてきたときより、少しでもきれいな魂になるために、つねに精進を重ねていかなければならない。それが、人間は何のために生きるかという問いに対する解答でもあると思うのです。」

一生懸命働くこと、感謝の心を忘れないこと、善き思い、正しい行いに努めること、素直な反省心でいつも自分を律すること、日々の暮らしの中で心を磨き、人格を高めつづけること。それが「生き方」です。

因果応報の法則に従い、善き行いと利他的な考えで、自分を高め続けることが良い未来を迎える生き方である。

【内容情報】
刊行10年目にして100万部を突破した、不朽のロング・ミリオンセラー! 二つの世界的大企業・京セラとKDDIを創業し、JALを再生に導いた「経営のカリスマ」が、その成功の礎となった「人生哲学」をあますところなく語りつくした一冊。
夢をどう描き、どう実現していくか? 人間としてもっとも大切なこととは何か? ――サッカー日本代表の長友佑都選手、野球日本代表監督の小久保祐紀氏などトップアスリートも座右の書としてその名を挙げる、「究極の人生論」。

【著者情報】
稲盛和夫
1932年、鹿児島生まれ。鹿児島大学工学部卒業。59年、京都セラミツク株式会社(現・京セラ)を設立。社長、会長を経て、97年より名誉会長。また、84年に第二電電(現KDDI)を設立、会長に就任。2001年より最高顧問。
84年には稲盛財団を設立し、「京都賞」を創設。毎年、人類社会の進歩発展に功績のあった人々を顕彰している。他に、若手経営者が集まる経営塾「盛和塾」の塾長として、経営者の育成にも心血を注ぐ。

生き方 内容紹介より

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