【究極の要約】「人生が変わるメンタルタフネス」から分かる一番大事なこと
book_toughness
スポンサーリンク

人生が変わるメンタルタフネス
グーグル流「超集中」で常識を超えるパフォーマンスを生み出す方法

書籍「人生が変わるメンタルタフネス」で学べる一番大事なことは、一言でいうと以下の1文です。

マインドフルネスで柔軟なメンタルと超集中状態をつくり出せれば、常識を超えるパフォーマンスを生み出すことができる

グーグル流「超集中」で常識を超えるパフォーマンスを生み出す方法

  1. これからの時代は「スキル」より「メンタル」
  2. メンタルの可能性を無限にするメンタルタフネス
  3. 柔軟なメンタルをつくる習慣
  4. メンタルタフネスなチームをつくろう
  5. 直感とインスピレーションが活かされる時代

ポイント

本書はグローバル企業の代表格でもあるGoogleにて、人材育成と組織開発、リーダーシップ開発などの分野で活躍しているピョートル・フェリクス・グジバチの著書です。

ここでは、メンタルタフネスについて本書の内容を以下の順にまとめて紹介します。

  • なぜ必要なのか
  • どんな効果があるのか
  • どのように鍛えればいいのか
  • 個人だけでなくチームではどう高められるのか

これからの時代は「スキル」より「メンタル」

これからの時代で必要なもの

グローバル企業の代表格でもあるグーグルが大切にしているのが、ダイバーシティ(多様性)です。
国籍や民族、宗教など異なる文化を持つ人たちが、お互いに文化的違いや価値を受け入れ、また尊重し合えるような関係性を創造することです。

日本でも重要視されつつも、まだまだ共通の価値観を持つ「仲間」が、社会の中で重視されています。
しかし、同じ価値観を持つ仲間だけで構成された社会や企業は、グローバル社会を生き抜くことも、変化の波に気づいたり乗り越えることが難しくなります。

日本でなかなかダイバーシティを受けれられていないのには、「忖度」や「暗黙のルール」、「阿吽の呼吸」というものが重視されることが挙げられます。
「言わなくてもわかる」「相手の気持ちを察して行動する」という能力に長けている点や調和を重んじた中庸という考え方は特有の美徳です。しかし、多様性を認め、自分の価値観や信念をはっきり伝えられるコミュニケーション能力が重要になります。牡蠣から砂などの異物が混じって真珠ができるように、異物を受け入れイノベーションを生み出す力が必要です。

ピラミッド型の日本企業の組織のあり方もさることながら、リーダーやメンバー個人が思考のダイバーシティに対して未成熟だといいます。
同じ考えを持った集団では、チームの和を優先するあまり、自らの意見や反論を控えてしまい、リーダーや一部の仕事ができる人に任せてしまう状態になってしまいます。
いまこそ個人としても企業、社会としても成熟することが求められています。

メンタルの必要性

好奇心はすべての行動の原動力となります。
好奇心を強く保つことができる人こそ、成功者となり何かを成し遂げられる人になるといいます。
それができないのは、やりたくないことを続けていたり、社会の常識やルールに縛られすぎているからです。

この境界線を超えるためにメンタルの強さが必要になります。
このメンタルがなければ、新しい発見も成長もありません。
「私には無理」という言葉を呪文のように唱え、境界線を超えることを拒否してしまっています。
すると、自分や他人、自社と外部のアイデアを組み合わせて新たな価値を創造することに繋がりにくくなってしまいます。

メンタルの強さとは、ふてぶてしさのことではありません。
時代の変化の中で、これまでのスキルや学歴、社歴なとを取り払い、新しいことにチャレンジする力であり、先回りして自ら時代をつくる力新たな価値を創造する存在こそがメンタルタフネスです。

メンタルがもたらす効果

マインドフルネスとは、仏教の「正念(サティ)」に由来するもので、禅や瞑想に似ています。
邪念に心を乱されず、正しい思いを持ち続けることで、「こうしたい」「こうありたい」というひとつのことを成就するものです。この正念をベースにしつつも、修行など宗教的な要素を取り除き、集中力と高いパフォーマンスを生み出すためのメソッドとして、ビジネスに取り入れられているのがマインドフルネスです。

超集中(フロー)を生み出すマインドフルネス

「フロー」や「ゾーン」とも呼ばれる「超集中」状態はつくることで高いパフォーマンスを生み出すことができます。そして、五感がすべて研ぎ澄まされた「超集中」はマインドフルネスによって得ることができます。
無意識の状態でロジックよりもインスピレーションで最適解を得ることができます。
そこで必要になるのが、過去でも未来でもなく「今この瞬間に意識を向ける」ということです。

グーグルでは、マインドフルネスを取り入れることで、仕事の効率が20%向上したという調査結果もあります。

個人のメンタルの鍛え方

マインドフルネスは、今に集中し、リラックスしながら幸福感を高めて感情のコントロール力を身につけていくものです。
以下はマインドフルネスの基本的な方法です。

マインドフルネスの4ステップ
1
姿勢を正しく整える

椅子に浅く腰かけ、背筋を伸ばします。足も力を入れず、肩幅の広さでゆったり床に置きます。そして目を閉じて集中しましょう。目を開けている場合は2メートルくらい先を見ましょう。

2
自分の呼吸に意識を集中する

呼吸は鼻でします。ゆっくり息をします。鼻を通る空気、胸やお腹の収縮に1分くらい意識を向けましょう。
気分が落ち着いて、雑念や雑音が和らぎ、少しずつ頭がクリアになってくるはずです。

3
雑念を消し自分の感情に意識を向ける

今自分が何を感じているのか客観的な支店で見つめ直します。怒りや悲しみ、焦りや不安、困惑や緊張などマイナスの感情でもかまいません。大事なことは、受け入れて感じていることを否定しないことです。
過去のいやな思い出や未来の不安を呼び起こさないように注意して、今に集中しましょう。

4
自ら客観視して解決へ向けて思考を整える

解決策を考えます。
感情と向き合い、現在の状況を客観的にとらえることができれば、建設的で前向きな結論を導き出せます。
そして自分の感情を客観的にとらえるには、少し高みから自分を見つめ直すイメージです。
幽体離脱して自分を上から眺めている様子を想像しましょう。

PCをシャットダウンするように、脳もシャットダウンして気分転換や休息をとりましょう。
これらを続けることでマインドフルネスのトレーニングになります。
決してそれ自体が目的にならないようにしながらトレーニングを積み重ねていきましょう。

柔軟なメンタルをつくる習慣

メンタルに必要なのは「強さ」ではなく「柔軟さ」です。
時代の変化に適応できる能力、臨機応変に対応する能力を持っているかがカギです。

誰でもどんなにネガティブな要因を取り払っても、常に何らかのストレスを感じるものです。
それらに打ち勝とうというより、そういうものだと割り切ったほうが柔軟だといえるでしょう。
しかし、ストレスを放っておくとやる気の低下に繋がります。
ストレスに対して次の考え方を習慣にするとよいでしょう。

ストレスを解消する

ストレスの解消にはスポーツと休暇が有効です。
スポーツは、ストレスの原因から離れる(忘れる)ことに効果があります。
休暇は、ストレスの原因と向き合うことに効果があります。

ストレスを受けない働き方をする

ストレスを受けない働き方があります。
それは、人のために働き、人から感謝されるような働き方です。
「どうしたら喜んでくれるか」を考えることは、ひとりで目の前の仕事をこなすことよりも数倍のアイデアも力も湧いてくることに繋がります。

自己開示する

素直に助けを求められることでストレスは軽減されます。
気丈な人は精神的に強い人と考えがちですが、素直に自分の弱さを見せられないというメンタルの弱い人といえます。
自分が何を望み、何に悩んでいるのかをさらけ出し、自己開示できる人、また「助けて」と素直に言え、「助けてあげるよ」と親切に応じられる人こそが柔軟なメンタルの持ち主といえます。

怒りと悲しみを意識的にコントロールする

怒りや悲しみなどのネガティブな感情は、野放しにしてしまうと暴走しかねません。それ用の居場所となる箱を自分の心の中につくり、閉まえるようにしましょう。
そして、本当に心に傷を受けたときには、無理に押さえつけずに泣いたり怒ったり感情を表に出すことも大切です。そうした方が建設的なエネルギーに変えられることもあります。

レジリエンスを高める

レジリエンスとは「心の回復力」を意味します。
レジリエンスの低い人は、一般的に困難な状況に対して最初から無理と決めつけて自分を過小評価する傾向があります。一方レジリエンスが高い人は、困難な状況、失敗や挫折を糧にできる人で、苦しい状況でも「少しずつ成長している」自分を実感できます。そして、いつか突破できるとポジティブに考えられます。
レジリエンスが低い人は、一人で抱え込んだりせず、人に話したり、つらい体験や苦しい経験をお互いに開示することが大事です。

自分を決めつけない

一般的にビジネスにおいては、外向型の人間のほうが有利だと考えられます。
故に内向型の人は外向型にならなければと考えがちです。
しかし両向型という人もいます。
外向型と内向型の違いは、エネルギーをチャージするのが誰かといる方がしやすいか、一人の時間の方がしやすいかということでもありますが、両向型はどちらも使い分けることができます。
人から決めつけられたり、自分で決めつけてしまうと、自分の可能性も決めつけていることになります。
決めつけることなく可能性を残すようにしましょう。

エネルギーレベルを上げる

ネガティブな感情のひとつに劣等感があります。
劣等感が強くなると人に対して攻撃的な態度に出てしまうことがあります。
劣等感は強すぎなければ、自己成長のためのエネルギーになります。
この前向きに行動できるエネルギーのレベルを上げられると大きな武器となります。
逆に愚痴や悪口が増えた、周りへの要求ばかりしていると感じたら、それはエネルギーレベルが落ちている状態かもしれません。
ギブの精神で、要求する立場から「差し上げる」立場へと自分自身を変えるように心がけましょう。
自分の物やお金、時間、好意のどれか、もしくはすべてを人に差し上げれば、必ずどこかでポジティブな影響として自分に戻ってくることでしょう。

どうしても行き詰まった場合には、いつもと行動パターンを変えてみるとよいでしょう。そうすれば新たな発見が得られるかもしれません。
そして、睡眠や休息を大事にしましょう。

チームのメンタルの鍛え方

ストレスは人と関わることで生み出されますが、同時にストレスを解消することもできます。そして、幸福感や安心感もまた、人間関係のなかでしか生まれません。
そのストレスのほとんどはお互いの自己開示によって解決することでしょう。

自分の強みも弱みもさらけだし、自己開示することで心の距離が縮まります
同じチームの人の考え方や価値観、好みがわからないと連帯感が生まれません。むしろ事が起きれば不信感が生まれていまいます。
「飲みニケーション」も馬鹿にできない効果です。
ミーティング時のアイスブレイクにも繋がりますし、議論の活発化にも繋がります。
何も言わずに押し隠しているほうが、相手に不信感を抱かせることにつながることを覚えておくべきでしょう。

また、成功体験ばかり言いたがる人は、メンタルが弱い人です。
人は心理的安全性が確保された環境でしか、チャレンジ精神というメンタルを養うことはできない。
上の立場であるならば、失敗を恐れずに、背中を押してあげられるような環境づくりをすることを心がけましょう。

パフォーマンスを一気にあげる5つの質問

グーグルでパフォーマンスとモチベーションを高める方法として取り入れているのが次の質問です。

  1. あなたは仕事を通じて何を得たいのか?
  2. どうしてそれを得ることが大切なのか?(3回問う)
  3. 何をもって「いい仕事をした」と言えるのだろうか?
  4. どうして今の仕事を選んだ(選んでいる)のか?
  5. 去年の仕事は、今年の仕事にどうつながっているのだろうか?

これらの質問を繰り返し自分に問いかけることで、自分自身の方向性が明確になり、考え方も深まります。

自分に問いかけたあとは、メンバーにも問いかけます。
そしてさらに次の2つの質問をします。

  1. あなたの一番の強みは何ですか?
  2. 私たちは、あなたにどのような支援ができますか?

この質問は心理的安全性を高めるという意味でも有効です。
行動しながら、会話しながら心を整え、モチベーションやパフォーマンスを高めていくこと。それが深いコミュニケーションを生み出します。
そしてコミュニケーションの仕方として、相手の価値観や信念、アイデンティティが答えとして返ってくるような質問を心がけるとよいでしょう。そのためには、Why(なぜ)とHow(どのように)という聞き方がよいでしょう。

まとめ

リーダーの役割は人材の管理ではなく育成です。
メンバーの心の内にある考え方や意識をアウトプットさせることにあります。
グーグルには勤務時間のうちの20%は、自分がやりたい企画を実現するために使ってよいという20%ルールがあります。この20%ルールによって、Gmailやグーグルニュース、グーグルアドセンス(連動型広告配信サービス)、グーグルマップなど様々なサービスが生まれました。これには「他人をを巻き込む力」が求められます。

また、AI化するこれかの時代には、クリエイティブな能力が求められます。
AIは間違いを犯さない変わりにアイデアを生みません。
人の直感やインスピレーションによって世の中に新しい価値(商品やサービス)を数多くもたらします。

人ならではの能力が益々求められます。それは個だけではなくチームとしてもです。集合知は足し算ではなく、かけ算で増えるといいます。
そのためには、リラックスした状態をどれくらいつくり出せるかが、集合知のインスピレーションを生むカギになります。
そしてそのリラックスと質の高いコミュニケーションのためには一人ひとりのメンタルタフネスさが大切です。

柔軟なメンタルを持ちつつ、マインドフルネスで「超集中」状態をつくり出せれば、個人だけでなく、チーム、会社、社会、地球規模へと常識を超えるパフォーマンスを生み出すことができることでしょう。

マインドフルネスで柔軟なメンタルと超集中状態をつくり出せれば、常識を超えるパフォーマンスを生み出すことができる

【内容情報】
「斬新なアイデアとそれを実現する行動力を身につけたい」「働き方の変化に柔軟に対応していきたい」「チームや組織を活性化させたい」「自分の可能性をもっと引き出したい」―結果が出る人と、出ない人、違いは「スキル」ではなく「メンタル」にある!
価値を創造し、世界を動かせ!

【著者情報】
ピョートル・フェリクス・グジバチ(Piotr Feliks Grzywacz)
プロノイア・グループ株式会社代表取締役社長、モティファイ株式会社取締役 ポーランド生まれ。
ドイツ、オランダ、アメリカで暮らした後、2000年に来日。2002年よりベルリッツにてグローバルビジネスソリューション部門アジアパシフィック責任者を経て、2006年よりモルガン・スタンレーにてラーニング&ディベロップメントヴァイスプレジデント、2011年よりグーグルにて、アジアパシフィックでのピープルディベロップメント、さらに2014年からは、グローバルでのラーニング・ストラテジーに携わり、人材育成と組織開発、リーダーシップ開発などの分野で活躍。マインドフルネスの講師や未来で活躍するリーダーシップ人材の育成に従事する。日本在住17年。ダイビングと合気道が趣味。 著書に『0秒リーダーシップ』(すばる舎)、『ニューエリート』(大和書房)など多数。

人生が変わるメンタルタフネスーーグーグル流「超集中」で常識を超えるパフォーマンスを生み出す方法 内容紹介より

スポンサーリンク
スマホアプリあります
LP

iOS/Android スマートフォンアプリあります。
アプリ紹介ページはこちら

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事