マンガ「ドラゴン桜」から学べる大切なこと
ドラゴン桜
2005年にTBS系のテレビドラマ化されたマンガ「ドラゴン桜」。
主演の阿部寛をはじめ、生徒役に長澤まさみ、山下智久、新垣結衣、小池徹平、中尾明慶、サエコ(現・紗栄子)が出演しており、当時のキャスティングがすごすぎると今でも話題になるほどです。
原作は2007年に完結しましたが、2021年からセンター試験が「大学入学共通テスト」に変更になるなど、時代の変化に合わせるように、2018年から続編の「ドラゴン桜2」が連載されていました。
そして、テレビドラマも16年ぶりの続編ということで「ドラゴン桜2」が2021年4月にはじまります。
注目の生徒役には元欅坂46の平手友梨奈、King & Princeの髙橋海人をはじめとした豪華メンバーがキャスティングされています。
ここでは、前作のドラゴン桜の原作マンガ中から分かる大事なことをまとめたいと思います。
作品の概要は以下のとおりです。
あらすじ
元暴走族の駆け出し弁護士・桜木建二(さくらぎ けんじ)は、経営破綻状態となった落ちこぼれ高校、私立龍山高等学校の運営問題を請け負うこととなった。
Wikipedia ドラゴン桜より
始めは清算を計画していた桜木だったが、破綻を回避し経営状態を良くするためには、進学実績を上げるのが手っ取り早いと考え、5年後に東大合格者100人を出す計画を考案する。
かつて受験指導に大きな実績を上げた個性溢れる教師を集めながら、開設した特別進学クラスに人生を諦めかけていた水野直美(みずの なおみ)と矢島勇介(やじま ゆうすけ)を迎え入れた桜木は、彼らに様々な受験テクニックや勉強法を教えていく。受験の結果、水野は東大に合格し進学、矢島は不合格となったが翌年の再挑戦を表明する。
落ちこぼれの高校3年生の生徒2人が、短い期間で東大合格できる学力をつけるための、あらゆる受験テクニックや勉強法が紹介され、当時受験業界で大きな話題となった本です。
また、内容は受験にまつわることばかりでなく、ビジネスや子育てなど人生において役立つ内容でもあり、ビジネス向けに派生した本も出ているほどです。
ここではそのビジネスなど人生に役立つ部分をピックアップしてまとめたいと思います。
ポイント
習慣化したいことは歯を磨くように
習慣化したいことは、やることが当たり前の状態に持っていくことが重要です。
歯磨きのようにやらないと気持ち悪いくらいの状態にする必要があります。
テクニックとしては、今習慣化されているものに、新しく習慣化したいものを関連付けるというものもあります。
習慣化する方法についてはこちらの記事でも紹介しています。
感情に左右されずにWin-Winを考える
「負けたくなければ一時の感情に左右されるな」
このシーンの前に、桜木は「利益を損なう一番の障害は、人間の感情だ」といいます。
ビジネスシーンでもせっかく目の前にお互いの利益になる話があるのに、相手に対する気持ちで逃してしまう場合があります。つまらない面子や意地、思い込みや妬みなどはその代表格です。
それらの感情を飲み込み、目の前の利益を取れるかどうかが勝負の分かれ目だったりします。
「知らない」は恐ろしい「知る」は幸せをもたらす強力な武器
話しは生徒達が東大生が作る「東京大学新聞」を読むことからはじまります。
新聞には、東大教官による試験内容の解説、出題意図から対策まで細かく丁寧に話す記事や、受験に向けたアドバイスなどがあります。この新聞の存在を知っているか知らないかで大きく違うことを表しています。
ビジネスの世界でも、数字を扱うことで説得力が増すと言われますが、正にその数字や、その数字による事実を知ることは大きな武器になります。
リセットしたければ新しい分野へ飛び込んで挑戦
英語は中学から始まるスタートラインが揃った教科です。
他の教科で差がついた小学生時代のハンデをなくすチャンスでもあると桜木はいいます。
英語だけで大学合格できるくらいアドバンテージになる教科だから、自信がつけられれば十分に逆転できるということです。
今の時代では小学校でも英語が必修化したので、話しとしてはそぐわない部分もあります。しかし要は、得意だったり自信がつけられるものに乗り換えちゃえばよいということです。
社会人におけるゴルフも同じです。始めるタイミングが横一線なのであれば、それまでのハンデはありません。
社会に出てもリセットするチャンスはあるのです。
その道へ乗り換えて、自分が伸ばせる新しい分野にチャレンジする精神が大事です。
なぜ問答で成長へ
子育てでのキーワードは「なぜ」です。
親子の会話には常に「なぜ」があるようにするとよいということです。
上の例で、こどもが答えたらまた問いかけます。
「お米を作った人は残されたと思うとどんな気持ちかな?」と。
そうした会話によって深くじっくり考える癖をつけることができ、好奇心を刺激することもできます。
こどもに限らず大人でも、表面だけを見ずに、理由や背景のなぜというところを「正しく読む」力があると成長に繋がります。
本音と建て前の良し悪しよりもまず自立
人は本音と建て前の絶妙なバランスを取りながら生きています。
本音だけの世界も建て前だけの世界も息苦しさは出てくるはずです。
人によって本音と建て前の出し方の濃淡は異なります。はたから見てどんなに仲良く見えても不仲に見えても、本人たちにとってはそれがちょうどよいバランスなのかもしれません。
そして、そもそも本音や建て前を気にしているのは、十分に自立できていないからかもしれません。
自分を持っていればそのバランス調整に悩む必要もなさそうですね。
目標は実感できるまでイメージする
「東大生は宇宙人?」と思うくらい偏見のあった生徒が、東大キャンパスを訪れます。
そこで桜木は、体感したこと、経験したことは、やる気を生み出す上で大切だということを説明します。
第三者からもたらされた情報よりも、自分で本物触れた情報が最も有効です。
優秀なアナリストも、書類上のデータよりも体感を最も信用できるデータとしているそうです。
何か目標がある場合は、より実感できるように情報を集めるだけでなく、実際に目にしたり、体で感じるように心がけるとよいでしょう。
働きバチの法則を知る
どんなによく働く優秀な働きバチを100匹集めてきても、25:50:25に分かれてしまうといいます。
・一生懸命働く25匹
・そこそこ働く50匹
・怠けるしまう25匹
この法則はビジネスの世界でも成り立ちます。会社の社員もこの法則があてはまります。
人だけでなくお金の流れなども法則があります。まずはその法則の存在を知っておきましょう。
法則には、80:20の法則やパレートの法則、ユダヤの法則などもあります。
関連する記事は以下にあります。
メモリーツリー(マインドマップ)を活用して頭を整理
人間は日頃、脳の10%しか使っていないといいます。脳のたくさんの領域を効率よく使ってものごとを覚えようというのに、このメモリーツリーは非常に有効です。
受験のための暗記にはもちろんですが、新しい知識を得るときなど何にでも使うことができます。視覚的に関連付けながら覚えることができ、読書記録などにも有効です。
メモリーツリーの書き方のポイントを箇条書きで残しておきます。
- 木の中心にタイトル(本で言えば本のタイトル)
- その周りに関連する重要事項(本で言えばサブタイトル)
- 細かい内容へと広げる(本で言えば文章)
- 関連性の強弱を線の太さで調節する
- 関連する言葉をどんどん書き込んで幹から枝、葉と広げる
- 下の根っこ部分には土台となる内容(歴史で言えば情勢や時代背景などの出来事の原因)
- イラストは思いつくままどんどん加える
- マーカーや色ペンなどでカラフルで派手に仕上げる
まとめ
本書からはまだまだ役立つ情報は盛りだくさんです。
生徒だけでなく、先生同士の会話など何気ないシーンからも学べることはたくさんあります。
改めて続きを紹介できればと思います。